후리가나로 읽는 일본 고전
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やつがたけのまじん
八ヶ嶽の魔神
国枝 史郎
国枝 史郎의 八ヶ嶽の魔神(やつがたけのまじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,664자 · 323화면
ですから私はお逢いするたびに申しておるではありませんか。あなたのような美しい方が何んでこのような山の中の、しかも窩人の部落などにいつまでもおいでなさるかとね」
「でも……」と山吹は云いよどんだ。「何んにも知らない田舎者がそのような繁華の土地へ出てあちこちで恥を掻くよりもいっそやっぱりここにいて兎や猿と暮らした方が身のためになりはしますまいか」
「その心配はご無用です。この多四郎が付いておりやす」彼はポンと胸を叩いたがこういう気障なやり口も浮世を知らぬ山の娘にはかえって頼もしく思われるらしい。で、彼女は莞爾りした。
「あの、そうしてあなたのお家も、お江戸にあるのでございましょうねえ?」
「お江戸? そうそう江戸にあります」
こう多四郎は云ったものの心中ギクリとしたのであった。彼は城下の人間で江戸などに邸はないからである。
「広いお家でございましょうねえ?」
山吹はまたも恍惚りと訊く。
「え、私の家ですかな? ……ええまあ随分広うごすなあ」――その実多四郎は家ときたら一間しかない裏店なのである。
「ご家内も随分多いんでしょうねえ?」
「家内ええと、二、二十人」――彼は思わず額を拭いた。