일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しゅっせ

出世

菊池 寛

菊池 寛의 出世(しゅっせ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,840자 · 18화면

아오조라 문고

あの慎ましかった自分の心持を思うと、その頃の自分が、いとしく思わずにはおられなかった。

昼でも蝙蝠が出そうな暗い食堂や、取りつく島もないように、冷淡に真面目に見える閲覧室の構造や、司書係たちのセピア色の事務服などが頭に浮んだ。その人たちの顔も、たいていは空で思い浮べることがあった。

「ああそうそう、あの下足番もいるなあ」と思った。あの下足番の爺、あいつのことは、時々思い出しておった、と思った。それは、譲吉が高等学校にいた頃から、あの暗い地下室に頑張っている爺だった。

上野の図書館へ行ったものが誰も知っているように、正面入口に面して、右へ階段を下りると、そこに乾燥床があって、そこから地下室の下足に、入るようになっている。その入口には昼でもガスが灯っている。そのガスの灯を潜るようにして入ると、そこに薄暗いしかも広闊な下足があった。譲吉はそこに働いている二人の下足番を知っていた。ことに譲吉の頭にはっきりと残っているのは、大男の方であった。六尺に近い大男で、眉毛の太い一癖あるような面構えであったが、もう六十に手が届いていたろう。もう一人の方は、頭のてかてか禿げた小男であった。