후리가나로 읽는 일본 고전
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じゅういちやぎさぶろうをかたる
十一谷義三郎を語る
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 十一谷義三郎を語る(じゅういちやぎさぶろうをかたる)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,959자 · 10화면
」と云ってくれたのを、私に気兼ねさせまいとの老婆心からだろうとそのまま聞き流したのを、今となっては心苦しく思うのである。
みだりに胸襟を開かず、狷介狐高、体面を保ち、終始矜持をもち続けた生活を、十一谷君は守り通したのだった。一人の兄と二人の弟とのために可なりの金を負担し、更に好日書院のために可なりの金を負担し、そして一昨年母堂の病死、昨年弟の病死、その後に自身の病気なので、療養も意の如くならなかった。それ故、私たち――川端康成君や三宅幾三郎君や菅忠雄君や秋山数夫君など、いろいろ心配して、文壇の知人関係から見舞金を集めようとはかったのであるが、十一谷君はそれを耳にすると、あくまで固辞し反対した。尤ものようでもあるから、その企ては止めることになった。然しながら、そういう人柄だったに関らず、新らしく知り合いになった者にたあいなく惚れこむ癖もあった。その代り、親しい者ともやがて疎遠になることがあったようだ。そして更に、近年の大衆向きの作品には、勿論加筆はしたろうが代作がいくつもあったということを聞いては、私ならずとも驚く人が多かろう。こういう点になると私の理解の範囲外で、まあ強いて云えば、作品に書いた平賀源内などに相通ずるものがあったのであろうか。