후리가나로 읽는 일본 고전
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あづまばし
問はずがたり・吾妻橋 他十六篇
永井 荷風
永井 荷風의 問はずがたり・吾妻橋 他十六篇(あづまばし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 75,586자 · 159화면
取られても、自分一人では使い切れないくらいで、三年の年季の明ける頃には鏡台や箪笥も持っていたし、郵便局の貯金も万以上になっていたが、帰るべき家がないので、その頃半年あまり足繁く通ってくるお客の中で、電話の周旋屋をしている田中と云う男が、行末は表向き正妻にすると云うはなしに、初めはその男のアパートに行き、やがて三ノ輪の電車通に家一軒借ると、男の国元から一度嫁に行ったことのある出戻りの妹に、人好きのよくない気むずかしい母親とが出て来たため、針仕事も煮炊もよくは出来ない道子は手馴れない家庭の雑用に追われる。初から気質の合わない家族との折合は日を追うに従って円滑には行かなくなり、何かにつけてお互に顔を赤らめ言葉を荒くするような事が毎日のようになって来たので、道子は客商売をしていた小岩の生活のむかしを思返してふて腐れる始末。それに加えて男の周旋業も一向うまくは行かないところから、一年後には夫婦別れと話がきまり、男は母と妹とを連れて関西へ行く。道子はその辺のアパートをさがして一人暮しをすることになったが、郵便局の貯金はあらかた使われてしまい、着物まで満足には残っていない始末に、道子はアパートに出入する仕出屋の婆さんの勧めるがまま、戦後浅草上野辺の裏町に散在している怪し気な旅館や料理屋へ出入りしてお客を取りはじめた。