후리가나로 읽는 일본 고전
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こくじはんのゆくえ
国事犯の行方
国枝 史郎
国枝 史郎의 国事犯の行方(こくじはんのゆくえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,341자 · 13화면
四
彼は剣道の師範役なのである。
警察の門を潜った途端彼は忽然と思い出した。
「ううむ、彼奴、赤井景韶だ!」
彼は署長室へ飛び込んだ。
「署長! 偉い者を見付けましたぞ! 破獄囚赤井景韶が、坊主となって広教寺に……」
「えッ」
と署員総立ちとなる。
「警視庁から配布された写真と寸分相違ありません!」
署長と久五郎と三人の警官、都合五人の同勢が、息忙き広教寺へ取り詰めた時には、拳龍事赤井景韶は、疾に寺から逃げた後で、肝を潰した智拳和尚ばかりが、眼を白黒して立ち騒いでいた。
四
警視庁への打電、近県への非常線、遅れ馳せ乍ら谷村署ではあらゆる方法を講じたが赤井の消息は知れなかった。
併し逃げ道は三つしかない。東京へ戻るか長野県へ出るか、富士川を下って静岡県へ出るか。
×
警視庁二局では武東警部が――後年鬼武東と謳われて日本全国の悪人輩から鬼神の如く恐れられた処の鋭敏の頭脳を働かせ乍らじっと黙想に更けっていたが、
「大井刑事」
と声を掛けた。
「は」
と大井は前に立つ。
「岳南自由党の発生地ね、何処だか君は知っているかね?」
「静岡県でございます」
「君、静岡へ急行して呉れ給え」