후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
じごくのししゃ
地獄の使者
海野 十三
海野 十三의 地獄の使者(じごくのししゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 75,419자 · 152화면
警部は弁明にどもりながら、ちらりと帆村へ険しい一瞥をなげつけた。
「そう。事件捜査に当る者は、一応現場附近に於けるあらゆる事物に深い目を向けてみるべきだと思うね。殊に、その事物が尋常でないときには、特に念入りに観察すべきだな」
「はあ。どぶ鼠が死んでいるということは、尋常ではありませんですかな。すると、犯人はそのどぶ鼠を狙い撃ったのですかな。そうなると、犯人は射撃の名手だということになりますね。……おやおや、このどぶ鼠は、どこにも弾丸をくらっていませんですよ」
警部は、紐を鼠の首へかけて結び、穴から引張り出して一瞥したが、早速鼠の狙撃説をくつがえした。尤も鼠の狙撃説は、彼自らがいい出したことであったが――。
「まあ、そうだろうね」
と検事は苦笑して、それから頤を帆村の方へ振った。
「そこに居る帆村君が、その鼠を欲しがっているようだから、氏に進呈したまえ」
「ははあ」
警部は、わざとらしく愕いて帆村の面上へ目を据えた。それから死んだ鼠を、うやうやしく帆村の方へ差出した。
「ありがとう。じゃあお預りします」
と、帆村はその真面目な顔で、警部の手から、鼠の身体を吊り下げている紐を受取った。