후리가나로 읽는 일본 고전
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よるのこうず
夜の構図
織田 作之助
織田 作之助의 夜の構図(よるのこうず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 62,068자 · 125화면
大胆にふるまったわけではない。見せかけはそうでも、しかし、肩に手をのせただけで冴子を帰したのは、やはり内気だったからだ、いい子になろうとしていたとも言えるが、しかし、肩にのせた手をすぐはなしてしまい、ぐいと引き寄せる切っ掛けを、ついに作れなかったというのは、インテリらしい気の弱さだろう。
切っ掛けさえあれば、平気で悪い子にもなれるのだ。悪い子になっても、いい子に見せようとは一応するだろうが、しかし、相手によっては、大していい子ぶりのキメの細かさを見せないこともある。例えば、伊都子との場合!
しかし、冴子との場合は、そうはいかない。
伊都子と冴子と、どう違うのか。
どちらも同じ女だ。同じく人間として生れて来て、どちらも娘だ。(恐らく冴子も娘だろう)
その人格は平等に扱われねばならない。信吉にとっては、ブルジョワの娘も、長屋の娘も、いや、娼婦もたいした変りはない筈だった。
それだのに、信吉は伊都子を相手の場合と冴子を相手の場合とでは、確かに自分自身を演出する調子を変えているのである。
相手役によって演技を変えて行く名優のような巧妙さだと、言ってしまえば、話は早判りするが、しかし、オドオドする態度は意識的には演じられても、われにもあらず、ぽうっと顔を赧くするのは、いかな名優にも出来ない芸だった。