후리가나로 읽는 일본 고전
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
島崎 藤村의 夜明け前(よあけまえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 105,172자 · 206화면
暮れのうちに出したらしい郷里の家のものからの便りがこの半蔵のもとに届いた。それは継母おまんと、娘お粂とからで。娘の方の手紙は父の身を案じ暮らしていることから、留守宅一同の変わりのないこと、母お民から末の弟和助まで毎日のように父の帰国を待ちわびていることなぞが、まだ若々しい女文字で認めてある。継母から来た便りはそう生やさしいものでもない。それには半蔵の引き起こした今度の事件がいつのまにか国もとへも聞こえて来て、種々なうわさを生んでいるとある。その中にはお粂のようすも伝えてあって、その後はめっきり元気を回復し、例の疵口も日に増し目立たないほどに癒え、最近に木曾福島の植松家から懇望のある新しい縁談に耳を傾けるほどになったとある。継母の手紙は半蔵の酒癖のことにまで言い及んであって、近ごろは彼もことのほか大酒をするようになったと聞き伝えるが、朝夕継母の身として案じてやるとある。その手紙のつづきには、男の大厄と言わるる前後の年ごろに達した時は、とりわけその勘弁がなくては危ないとは、あの吉左衛門が生前の話にもよく出た。大事の吉左衛門を立てるなら、酒を飲むたびに亡き父親のことを思い出して、かたくかたくつつしめとも言ってよこしてある。