후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆめはよびかわす
夢は呼び交す
蒲原 有明
蒲原 有明의 夢は呼び交す(ゆめはよびかわす)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 104,126자 · 210화면
幼年期
どうして離籍されたか、それも知らされていない。町内にあった平河小学に入校した年である。その後母親は学校の昼休みの時間を見はからって、逢いに来たことが一度ある。近所の店に連れて行かれて、好きなものを食べさせてもらった。その時の母親は藤ねずみのお高祖頭巾に顔をつつんで、人目を避けていた。冬の頃かと思う。その姿を、鶴見はまざまざと、いつであろうとも、眼のあたりに思い浮べることが出来る。
幼年期
鶴見の心眼の前を、例によって、幼年時の追憶の断片がちらちらと通り過ぎる。それが譬えていえば、小川に洗われて底に沈んでいる陶器の破片が染付や錦手に彩られた草木花卉の模様、アラベスクの鎖の一環を反映屈折させて、水の流れと共にその影を揺らめかしているかのように見える。
その一つ。青緑の海が逆立ちになっている。いきなり海がそう見えたというのは、その時の偽ることのできぬ心像であったのだろう。海が平面から立ちあがって急傾斜をなしているそのままのものを肯定して不自然とも何とも思わなかった。海をはじめて見た幼い日の驚愕の念は、それが引き起した錯覚に強調されて、いつまでも滅えずに残って来ているのである。