일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ゆめはよびかわす

夢は呼び交す

蒲原 有明

蒲原 有明의 夢は呼び交す(ゆめはよびかわす)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 104,126자 · 210화면

아오조라 문고

二階の窓から向うを見る。昼間煙の簇々と立っていたその方角の空を、夜に入って、今度は火焔が赤々と染める。とうとう不安のうちに一夜をその家で過ごすことになった。これが恐らくは、母の膝に乗り腕に抱かれていても、なお人生には不安のあることを識ったはじめであったろう。

その三つ。突如として大きな音響が聞える。それと同時に、玉屋鍵屋の声々がどっと起る。大河ぶちの桟敷を一ぱいに埋めた見物客がその顔を空へ仰向ける。顔の輪廓が暫くのあいだくっきりと照らし出される。天上の星屑の外に、人工の星が閃光を放って散乱し爆発する。それを見るために集った人々である。こまかい花火の技巧を鑑賞するのでは素よりない。玉屋鍵屋の競争もその頃は既になくなっていたと考証家はいう。しかしそんなことはどうであろうとも、ただこの伝統的な河開きの気分を味えば好いのである。壮快という感じがその気分の一部分を占めていて、それが万人に共通する。都会における日常生活の屈托と不平とが一時に解消するように感ぜられるからであろう。

鶴見は花火が殊に好きで、両国の河開きには一頃毎年欠かさずに出掛けて行った。

先年静岡に移ってからのことである。