일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ゆめはよびかわす

夢は呼び交す

蒲原 有明

蒲原 有明의 夢は呼び交す(ゆめはよびかわす)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 104,126자 · 210화면

아오조라 문고

このたびの戦時中、八十幾歳で亡くなったが、鶴見は父の死後少しも変らずに長く附き合っていたのはこの夫人だけである。

鶴見はこんなことを思っている。――西岡夫人は実際特異の存在であった。時代を識り時代に順応して、八十幾歳の長い生涯に複雑な経歴を閲しつつ、しかも平凡に、そのために更に自由に身を処して、未亡人として思うままの享楽も為尽して、晩年は二、三の知名の士の夫人と同好の仲間を作って、観劇に老を忘れていた。世間のことなら何もかも知りぬいていながら、飽きて退屈するような素振は少しも表に現わさない。それだけに老いてもくずおれるということがなかった。そしていつも優雅な言葉つき、そうかと思えば随分と放胆な調子も厭わぬ言葉のあやと表情饒かな微妙な振舞とに溢れるばかりの才気を見せる。西岡未亡人にはそういうような、他に優れた特質の美が目立っていた。引きつづいてカトリックに信仰を持っていたとは言えなかったが、その薫染がどこやらに残っていて、未亡人に接するたびにその匂いをかぐように感ぜられた。とにもかくにも未亡人はこの宗教と死ぬまでも縁を切らないでいたのである。

西岡夫人はすでに他界したが、鶴見には夫人は第三者としてではなくて、もっと身近にいつまでもいてくれる。