후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆめはよびかわす
夢は呼び交す
蒲原 有明
蒲原 有明의 夢は呼び交す(ゆめはよびかわす)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 104,126자 · 210화면
それから暫くたって、鶴見はまた何か忘れていたことを思い起したという気振を見せて、傍の粗末な本立から、去年の日記帳を引きずり出して繰っている。
「あの静岡の乗杉さんね。その後はどうしていることか。こちらからも、済まないとは知りながら、そのままになってしまっているが。」
「ええ。その乗杉さんでございましたのでしょう。あの小さな紙切れに俳句とかを書いて、焼け瓦の間に挿んでお置きになったのを、わたくしが見つけ出して持ってまいりました。それなりになっていますね。」
「おれも今それを見直そうと思っているところだ。あった、あった。その紙切れはここに貼りつけてあるよ。」
日記にはその日の記事の傍に紙切れが丹念に貼りつけてある。小さな伝票用紙である。俳句は走り書きにしたためてあって、極めて読みにくい。
万巻の書灰は夏の蝶と舞ひ
そのように判読される。最初は「蝶と飛び」と据えてあったのを「蝶と舞ひ」に直してある。そういうところも筆あとをたどって見れば、ほぼ推量される。鶴見はその事をひどく面白いように思っている。戦災直後焼け跡に見舞に来て、それだけの余裕を保っていた。その証拠がたまたまこの小さな伝票の上に残されている。