후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 86,467자 · 168화면
しかしお雪ちゃんも、それが兵馬であると知って救いを求めたのではなく、兵馬もまたお雪ちゃんと知って、その急を救ったのではありません。忽ち続いて起ったあの兇変のために、おたがいの見知り人などは飛んでしまいましたけれども、翌日になれば、それは当然、あいわからなければならないことであります。
わかってみれば、それは上野原以来の相識れる人でした。すなわち、道に悩んで一杯の水を求めた人が兵馬で、快くそれを与えたのみならず、温き一夜の宿もかしたのがお雪ちゃんであります。
兵馬とお雪ちゃんとの名乗り合いがあり、その後のおたがいの変化のある身の上話があり、結局は再び相応院へ送られては来たが、その住居には竜之助がいないのみならず、貸本屋の政どんが来た形跡があり、それと同時に何者にかいたく踏み荒されて行った跡が歴々であります。けれどもお雪ちゃんは、器用にそれを兵馬には押隠し、自分の生活は、久助さんのほかには水入らずだということを示し、同居人、すなわち竜之助のことを兵馬に語るはずのないのは、その以前から二人の間にわだかまる何物かを察しているからのことです。
そのうちにお雪ちゃんは、いろいろの方面から、それとなく聞き込んだところによると、どうも、あの代官を殺し、妾を奪うたという大悪人が、自分と生活を共にしていた竜之助ではないか