일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠2

中里 介山

中里 介山의 大菩薩峠2(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 195,601자 · 387화면

아오조라 문고

伊勢の海は静かな海で、ことにこれより北へかけての阿漕ヶ浦は、その夕凪と朝凪とで名を得た海であります。南へ続く二見ヶ浦とても決して荒い海ではありませんけれど、二見ヶ浦を一足廻って、神崎の鼻へ出ると遽に波が荒くなります。

紀州灘や遠州灘で鳴らした波が、伊勢の海の平和を乱してやろうと、そこから押して来る、それを神崎の潜り島や俎島、その他、水底にかくれた無数の隠れ岩がやらじと遮るのですから、風浪険悪の夜は潮鳴りの声が大湊まで来るのは不思議ではありません。

ただ不思議なのはその浪が、或いは天上から落つるように、或いは地の底から来るように、この室には響いて来ることです。

十七姫御が旅に立つ……

これも不思議、その声がどこから起ったか、浪と一緒だから海から来たものであろう、微かに響いて来たのですけれども、お玉の耳には聞き洩らすことのできない声、米友の好んでうたう歌に相違ありません。

そもそも自分らが今いるこの部屋は、家の奥にあるのか、地の底にあるのか、或いは海の岸にあるのか。

十四

その前の晩、大湊へ碇を卸した十六反の船がありました。船の上から大湊の陸の方をながめて物思わしげに立っているのはお松でありました。