후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 242,044자 · 477화면
悔いのないところに憂いのあるべきはずはなかろう。今、不意にこうして骨髄をゆすりはじめた憂愁の心は、その出づるところがわからない。
ただ一つ、ここへ来て以来、時あってか駒井の心を憂えしむるものは、最初につれて来た船大工の清吉の死があるばかりだ。無口で朴直なあの男、寝食を共にしていたあの男の行方が、今以て不明である――女軽業のお角という女を平沙の浦から救い出して、ここの生活に一点の色彩を加え出したと同時に、清吉の行方が不明になった。
その事が、時あって駒井甚三郎の心を、いたく曇らすのだが、今宵の淋しさはそれとはまた違う。
人間のたまらない淋しい心は、その拠るところから切り離された瞬間に起る。その魂が暫し足場を失って、無限の空間へ抛り出された時に起る悲鳴が、即ち淋しい心である。よしそれほどでないにしても、憂悶は詩人のことで、悔恨は求道者の段階で、現実と未来に執着の強い科学者が、瞬間に起伏する感情の波に揺ぶられるのは恥辱である。
駒井甚三郎は、自覚しないうちに、そういうふうに感情を軽蔑したがる癖がないとは言えない。今、自分の心のうちに起っている骨髄に徹る淋しい心。