후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠7
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠7(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 242,044자 · 477화면
「お待ち下さいまし」
七兵衛はなお念を入れて、
「それから兵馬様、もし何かまた御相談事が出来ましたらば、私は明後日まで馬喰町の大城屋というのに逗留をしておりますから、甲州谷村のおやじとでもおっしゃっておたずね下さいまし」
兵馬は、それも耳へは入らないで、ついにこの場で七兵衛と袂を別ってしまいました。七兵衛は、なお暫くとどまって、兵馬の去り行くあとを見送っていましたが、
「どうも、若い者のすることは、危なくって見ていられねえ、間違いがなければいいが」
と呟きながら、どこかへ消えてしまいました。
七兵衛に別れた兵馬は、まことに宙を飛ぶ勢いで、吉原の火の中へ身を投げると、茶屋の暖簾をくぐって、乾く舌をうるおしながら、東雲の名を呼んだのは間もないことであります。
「ナニ、東雲は病気?」
逸りきった兵馬の胸に、大石が置かれたようです。
「そうして、どこに休んでいます」
彼は病室まで、とんで行きかねまじき様子を、茶屋ではさりげなくあしらって、
「東雲さんは病気で休んでおいでなさいます、まあ、よろしいではございませんか、御名代を……」
兵馬は、そんなことは聞いておられない。