후리가나로 읽는 일본 고전
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てんのう
天皇
蜷川 新
蜷川 新의 天皇(てんのう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 136,036자 · 269화면
弘文は、この夢からさめて、このことを鎌足に話した。そこで鎌足は言つた。天智天皇が死んだのちには、かならず大きな悪者が出るでしょう。しかし、私が生きているあいだは、そのようなことはありません。私は聞いています。『天道は特別に親しむということはない、ただ善人のみが助けられる』と。それですから、あなたは自ら、徳を修められることにつとめられたならば、そんな災難を受ける心配はありません。
その悪者とは、天武天皇のこと以外にはなかつた。鎌足には、それを防ぐ方策がなくてはならなかつた。ところが、徳を修めよ、と言つたにすぎなかつた。それは知恵がなかつたのであろうか。そうではないであろう。鎌足が、その方策を述べなかつたのは、むしろ、それが策略であつたのである。
弘文の力は、天武とくらべたならば、劣つていた。天武にたいして勝ちうるものは、徳を修めることのみであつた。弘文が鎌足に語つたときに、弘文は、まず天武をきらつていることが言語にいちじるしくあらわれた。鎌足は考えた。天武に逆心があつてもまだ反逆の事実があらわれているわけでもないのに、弘文が天武をきらうのは、弘文に徳がたらないからである。