후리가나로 읽는 일본 고전
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きだんクラブ〔せんごばん〕
奇談クラブ〔戦後版〕
野村 胡堂
野村 胡堂의 奇談クラブ〔戦後版〕(きだんクラブ〔せんごばん〕)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 10,447자 · 21화면
わけてもあの顔――悪戯好きらしい京姫の顔――端麗なくせに、この上もなく情熱的な顔は、どんな細かい感情の動きまでも金之助の記憶の上に焼き付いて、次から次へと場面を展開して行くのです。
妙に人を引き付ける声、大きな黒い眼、うるんだような唇、ほのかな微笑、――そう言ったものが幾度も幾度も金之助の前に現れて、五彩の糸をかがった不思議な輪の中に消えて行きます。それは捕捉することの出来ない、世にもやるせない幻影でした。
到頭金之助はまんじりともせず翌朝を迎えたのです。
形ばかりの朝の食事を済ませて、何時ものように表役所へ出かけました。金之助の役目は玄関を掃除したり、お取次をしたりするのですが、その日はトンチンカンなことばかり仕出かして、朋輩に笑われたり、組頭に剣突を食わされたり、全く散々の体でした。
昨日の冒険にかき立てられた心持は、此処でどんな形容詞を濫発したところで説明し切れるわけはありません。五人扶持の見る影もない青侍が、相手もあろうに、先の征夷大将軍、淳和奨学両院の別当、もう一つ曾ての太政大臣で十一代将軍の徳川家斉――文恭院殿様の忘れ形見に恋をしたのです。