후리가나로 읽는 일본 고전
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つまのざ
妻の座
壺井 栄
壺井 栄의 妻の座(つまのざ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 82,695자 · 165화면
まして野村の妻となれば、普段は思い出すことさえも少い没交渉で終った。死んではじめてはっきりとミネたちの心に割りこんできた野村の妻は、ミネの感じでは、ただ平凡な世の常の妻としての印象しか残ってはいない。結婚して二十年、二十歳を頭に四人の子供を夫に残して、戦争のさ中に世を去る妻のかなしさは、手をとって泣いても泣き切れぬものがあったにちがいない。しかし残った夫の落胆が野村のようだとすると、何となくさっぱりしないとミネは思った。思いやりの足りなさなのだろうか。
「私が死んでも、あなたもやっぱりあんな風になるのかしら。」
野村たちと同じ位の年月の長さを悠吉との家庭生活で経てきたミネは、一種の思いをこめて夫をみた。
「そりゃそうかもしれん。夫婦も二十年もたったら一つのからだみたいだろうからな。しかし、野村のは、ありゃ特別だね。気の小っちゃい男だから。」
「でしょう。何だかもう、みてると旦那さんに死なれた奥さんみたいに、野村さん、しょんぼりしてるんですもの。きっとしっかりした奥さんだったのね。死なれると旦那さんをうろうろさせるほど、手綱をにぎってたのね。」
今野村の家を出てきたばかりで、そんなこころないことを口にするほど、それまでの野村との交友は深くはなかった。