후리가나로 읽는 일본 고전
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うかのちょうじゃものがたり
宇賀長者物語
田中 貢太郎
田中 貢太郎의 宇賀長者物語(うかのちょうじゃものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 9,427자 · 19화면
吠えかかるような修験者の声が家の中に響きました。女と壮い男は寝室の外へ逃げだしました。切燈台の燈がどうした拍子にか几帳の帷に燃え移って、めらめらと焔をあげました。二人を追っかけて往く修験者の背に、その光がちらちらと映りました。
火はみるみる天井に移り、屋根に燃えつきました。母屋の火はまたその周囲の建物に移りました。四辺は火の海となりました。
女と壮い男はその火の光に背いて、北へ北へと逃げました。修験者はその後を激しく追っかけました。女と壮い男は手を執りあっておりました。
丘陵の間を走ったり、入江の縁を走ったりしていると、一軒の家が星の下に見えました。二人はその戸を叩きました。
そこは北村と云う長者の家と親しい家でありました。家内の者は、二人を奥の室へあげて茶を汲んでくれました。二人はやっと安心して茶を飲んでおりました。もう夜が明けかけておりました。どこかで鶏の声がしました。
表の戸を割れるように叩く者がありました。「ここに長者の女がおるはずじゃ、出してくれ、出してくれ」
二人は裏口から逃げだしました。そして、田圃の間を東に向って走りました。走りながら壮い男が揮り返って見ると、修験者は直ぐ背後に迫っておりました。