후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
あんごしんにほんふどき
安吾新日本風土記
坂口 安吾의 安吾新日本風土記(あんごしんにほんふどき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,916자 · 46화면
第一ケロリンという名前に私の感覚が反撥するのである。私もタメシにケロリンをのんでみたいと思ったが、薬屋へ行って「ケロリン下さい」と云ってみる勇気がなかったのである。私は旅から戻ると女房に云った。
「富山の薬じゃケロリンというのが一番売れるんだってさ。タメシにのんでみたいと思ったが、薬屋へ行って、まさかケロリン下さいとも云えないじゃないか」
すると女房が言下に答えた。
「ケロリンならウチにありますよ。私は毎日のんでるのよ。ほかに鎮痛剤もたくさんあるけど、これも、これも、これも(と茶ダンスの中から色々な鎮痛剤の箱をとりだして)みんなダメ。ケロリンが何よりきくのよ。皆さん、そう仰有るのよ」
女房というものは亭主の知らないうちに何をしているか見当がつかないものだ。毎日ケロリンをのんでいるとは知らなかったね。薬屋へ行って「ケロリン下さい」と云うにはよほどの度胸がいるものと思っていたのだが、女というものは実は大そう度胸のよい動物に相違ない。すくなくとも私の友達でケロリンのんでる男というのは一人もいませんね。男の方が見栄坊なのかも知れない。しかし、女のケロリン的実質主義というものはどうも肉体的な厭味があって妖怪じみているようだ。