일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あんごしんにほんふどき

安吾新日本風土記

坂口 安吾

坂口 安吾의 安吾新日本風土記(あんごしんにほんふどき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,916자 · 46화면

아오조라 문고

毒消し売りの生態

そして彼女らにとっては、毒消し売りの流行歌が彼女らの商売の宣伝になって好都合だというような考え方がまったく在り得ないのである。ただ口惜しいのだ。なぜならこの小さな部落から、十六七から四十五六までの女という女が一千人の余も毒消し売りに歩いている。出るべき女はすべて毒消し売りに出つくしてこれ以上商売のひろげようがないのであるし、彼女らの現在の商売は上乗でつまり土蔵も倉も建つ一方であり、流行歌なぞの宣伝はしてもらっても意味がないのだ。この村の心境ばかりは日本の常識で見当がつけられない。越後の西蒲原といえば小作争議発祥の地で日本一の貧農地帯であった。その中でも別して貧農の故に毒消しを売りにでた部落が今では日本で最も堂々たる邸宅のそろった村なのだ。そしていかなる南国といえども、これほど南国的な豊かさ明るさ爽やかさのみなぎる村は見ることができないのである。

毒消し売りの生態

富山の薬売りと越後の毒消し売りは表面似たようでありながら、内実は非常にちがっているのである。

まず富山の薬売りが薬だけ商うに反して、毒消し売りは毒消しが看板にすぎない。毒消し売りと称しながら他の物品を主として売り歩いているのである。