후리가나로 읽는 일본 고전
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あんごしんにほんふどき
安吾新日本風土記
坂口 安吾의 安吾新日本風土記(あんごしんにほんふどき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 22,916자 · 46화면
彼女らが土蔵や倉をたてることができるのも、モウケが莫大である理由のうちに生活費を格安にあげているのが含まれているわけだ。彼女らにとっては富山の薬売りが旅館を泊り歩いているのが驚きでもあり不可解でもあって、
「女はこまかいからね。土蔵や倉が建つのも女の強み」
と内実は甚しく自負している。彼女らにとっては男は眼中にない。彼女らは結婚して後も行商にでる。結婚したその年すらも、子供を生んだ直後ですらも、その場合には乳飲み子を連れて行商にでる。もっとも拠点まで連れては行くが昼は人にたのんで行商にでる。朝晩乳をやるだけだ。
昔は五月半ばに行商にでて十月には帰ったものだが、今では年中である。正月とお盆と四月と十月の村祭りに帰るだけで、村にいるのは通算して約二ヵ月。十ヵ月は行商にでているのだ。全員例外なくそうである。個人行動は許されない。むろん新婚の妻も古女房も例外ではなく、年に十ヵ月は旅にでているのである。常に団体をなして合宿しているのであるから身持ちの方は当然まちがいが少いが、なかには男をつくる女の場合がないでもない。女房の方が多いそうだ。それが亭主に分っても女の働きが大きいから亭主はジッと我慢するばかり、家庭不和が生じる例はほとんどないという話である。