후리가나로 읽는 일본 고전
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いえ
家
島崎 藤村
島崎 藤村의 家(いえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 126,748자 · 254화면
急に正太は輝くような眼付をして、その音のする方を見た。
「ア――御岳参りが着いたとみえるナ」
と正太は独語のように言った。高山の頂を極めようとする人達が、威勢よく腰の鈴をチリンチリンチリンチリン言わせて、宿屋に着くことを楽みにして来る様子は、活気が外部からこの谷間へ流れ込むように聞える。正太は聞耳を立てた。その音こそ彼が聞こうと思うものである。彼は縁側にまで出て聞いた。
祭の日は橋本でも一同仕事を休んだ。薬の看板を掛け、防火用の黒い異様な大団扇を具え付けてある表門のところには、時ならぬ紅白の花が掛かった。小僧達も新しい仕着に着更えて、晴々しい顔付をして、提灯のかげを出たり入ったりした。
お種は表座敷へ来て、
「三吉、お前さんは羽織が有るまいがナ」
と弟の顔を眺めた。三吉もサッパリとした単衣に着更えていた。
「羽織なんか要りません。これで沢山です」と三吉が言った。
「正太の紋付を貸すで――今に吾家の前を御輿が通るから、そうしたら兄さん達と一緒に出て見よや」
「借着をして祭を見るのも変なものですナア」
「何が変なものか。旅では、お前さん、それが普通だ」
「私はどうでも可う御座んすが、姉さんが着た方が可いと思うなら、借りましょう――」