일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いえ

家

島崎 藤村

島崎 藤村의 家(いえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 126,748자 · 254화면

아오조라 문고

停車場前で頼んで置いた荷物も届いた。夫婦は未だ汽車で動られているような気がした。途中から一緒に汽車に乗り込んで来た夫婦ものらしい人達は、未だ二人の前に腰掛けて二人の方を見て、何か私語き合っているらしくも思われた。あの細君の大きな目――あの亭主の弱々しい、力のない眼――そういうものは考えたばかりでも羞恥の念を起させた。二人は人に見られて旅することを羞じた。どうかすると互に顔を見ることすら避けたかった。

戸の透間が明るく成った。お雪は台所の方へ行って働いた。裏口を開けて屋外へ出てみると、新鮮な朝の空気は彼女に蘇生るような力を与えた。その清々とした空気はお雪が吸ったことの無いようなものであった。

一晩知らずに眠った家は隣と二軒つづきの藁葺の屋根であった。暗くて分らなかった家の周囲もお雪の眼前に展けた。彼女は、桑畠の向に見える人家や樹木の間から、遠く連いた山々を望むことの出来るような処へ来ていた。ゴットン、ゴットンと煩く耳についたは、水車の音であった。

裏には細い流もあった。胡頽子の樹の下で、お雪は腰を曲めて、冷い水を手に掬った。隣の竹藪の方から草を押して落ちて来る水は、見ているうちに石の間を流れて行く。