후리가나로 읽는 일본 고전
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ろうじゅうのめがね
小笠原壱岐守
佐々木 味津三
佐々木 味津三의 小笠原壱岐守(ろうじゅうのめがね)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 57,249자 · 115화면
取替えまする間、おろうそくを持ちまするで厶ります」
「うむ……」
大きくうむと言い乍ら対馬守は、突然何か胸のうちがすうと開けたように感じて、知らぬまにじわりと雫が目がしらに湧き上った。
安心! ――いや安心ではない。不断に武装をつづけて、多端な政務に張り切っていた心が、ふと家臣を労ってやったことから、計らずも人の心に立ちかえって思わぬまに湧き上った涙だったに違いないのである。
銀台に輝かしく輝いているおろうそくが、そのまに文机の左右に並べられた。
静かに端座して再び書見に向おうとしたとき、――不意だった。事なし、と思われたお廊下先に、突然慌ただしい足音が伝わると、油を取替えにいった茶坊主大無がうろたえ乍らそこに膝を折って言った。
「御油断なりませぬぞ! 殿! ゆめ御油断はなりませぬぞ!」
「来おったか」
「はっ。怪しの影をお庭先で認めました由にて宿居の方々只今追うて参りまして厶ります!」
さっと立ち上ると、だがお広縁先まで出ていったその足取りは実に静かだった。
同時に庭先の向うで、バタバタと駈け違う足音が伝わった。と思われた刹那――。
「お見のがし下されませ! お許しなされませ! 後生で厶ります。