후리가나로 읽는 일본 고전
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したいいへん
屍体異変
森 於菟
森 於菟의 屍体異変(したいいへん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,047자 · 12화면
三
口からは出ぬ筈と私は信ずるのである。
然らば我我は常に屍体を研究対象の物体とのみ考えて如何なる時にも妖異を感ずる事はないか。それはあると私は静かに答えねばならない。
三
Y君は外科専門の医学士で解剖学教室に研究に来て居た。東海道の某市に医院を開いているので一月置き又は二月置きという工合に医院の方を代診に任しておいて上京するのである。それであるから東京に滞在している間は少しの時間も冗にする事が惜しいので帝大の近所に下宿し、一時は主任教授の許可を得て教室の使丁室に宿直の小使と一所に泊りこんで夜まで仕事を続ける事などもあった。
同君が教授から貰った主題(テーマ)は膝関節付近の粘液嚢である。粘液嚢は筋の運動の烈しい場所に筋とそれに直接触れる骨や関節との間に出来ている嚢で摩擦を減ずる用をするものである。日本人は古来の習慣で特有な坐り方をするので膝を衝く事が西洋人より多く膝関節付近にある粘液嚢が随って彼等よりも多く且複雑しているであろうという予想の下に与えられた研究題目である。之を調べるのには其部の皮膚と皮下組織とを注意して除いてから、メスとピンセットで気永に膝蓋骨の上下や、又大腿の方から来て下腿骨の上端の辺に付着している筋と骨及関節嚢との間にある嚢を掘り出して記載したり写真に撮ったりするのである。