후리가나로 읽는 일본 고전
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やまとむら
山と村
木暮 理太郎
木暮 理太郎의 山と村(やまとむら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 4,705자 · 10화면
上州名物のからっ風である。太陽の傾くに連れて風の力も漸く衰え、垂れた雲は山膚を白く薄化粧したまま、塒を恋うる鳥のように元の頂きに返って、入日の光に暫し金茶色に燃えたかと思う間もなく、鼠色に褪せて夜の闇に包まれる。かくて山の雪は日増しに麓の方へ下って来るが、里では晴れた日が続いている。そして珍らしく穏かな或日の朝、雲の綿帽子をかなぐり捨てた和やかな孱顔を見せている山を眺めて、村の人達は直に天気の変ることを知るのである。
裾野の村に雪の積るのは山から来る場合は甚だ稀である。尤も十一月の末又は十二月の初めにも、夕立めいた雲が赤城方面から押寄せて、寒い北風と共にぱらぱらと白いものが舞い落ちることはある。それは霰であって土地の人は風花と呼んでいる。稀には雪のこともないではない、けれども東の風に送られた雪でなければ積ることは無いと言ってよい。晴れた穏かな日の昼頃から久し振りに春めいた暖い南風が訪れ、空は次第に薄白く曇り始めて、夕方になると風はうすら寒い東風に変る。それでいて山に片雲なく空気は飽くまで透明に、南の桔梗色に染められた秩父連山を除けば、赤城榛名は言うに及ばず、遠い上信界の山まで雪の肌が鮮に冴えて、山が近寄って来たのではないかと訝る程である。