후리가나로 읽는 일본 고전
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いけぶくろのみせ
山之口貘詩文集
山之口 貘
山之口 貘의 山之口貘詩文集(いけぶくろのみせ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,477자 · 93화면
おまけに、潮の流れが満潮で、そのままぐずついているうちには、しまいに船首で橋を持ち上げてしまうという。これをまた、その筋に見つかってはうるさいことにもなるというわけで、いよいよふたりは狼狽てるのだった。
が、ようやくのこと、僕らは梃子の段取りをした。やがて、張り切ったゴムをうんと押しているようなかんじが、梃子を伝わって力一杯の全身にかんじられた。たっぷりとした川面の弾力が船首を跳ね返すと、橋の梁から舳先を引っ外ずすのだった。
あの時の船は空っぽで、従って船腹は高く浮いていた。僕らはとうとう潮の干く時まで橋際に停船していなければならなかった。
しかし、今度の船は荷物を満載していて、こんなにも平べったくなっているではないか。たとえどぶ川の橋が大川の橋とは違ってどんなに低くても、これなら、満潮とは言え以前のような失敗なんかあるまいと僕は思ったが、今度は今度でまた別に理があるのであった。
それは、夜の八時頃が、丁度、満潮のとまりだから、その頃を見計らって徐ろに干潮の流れを利用すれば、楽でもあり、船もヒアがる心配がないのであるという。
空っぽのダルマは、その頭が橋につかえない程度に満潮を避け、満腹のダルマはその腹を気にして、川底に摺りむかない程度に干潮を避け、それぞれのダルマが一様に、魚みたいな眼をして潮の加減を