후리가나로 읽는 일본 고전
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やぎひげへんしゅうちょう
山羊髯編輯長
夢野 久作
夢野 久作의 山羊髯編輯長(やぎひげへんしゅうちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 51,441자 · 102화면
右手の新聞原紙(ゲラ)で貼り詰めた壁の上に「南船北馬……朴泳孝(ぼくえいこう)」と書いた大額が煤(すす)け返っている。それに向い合(あい)に明治十二年発行の「曙(あけぼの)新聞」の四頁(ページ)が、硝子(ガラス)枠に入れて掛けてあるのはチョット珍らしかった。泥だらけの床の片隅に、古い銅版がガチャガチャと山積してあるのは、地金屋(じがねや)にでも売るつもりであろうか。……そんなものを見まわしているうちに思いがけなく腹がグーグーと鳴り出してタマラない空腹を感じ出した。そこで吾輩は意気地なく杖を突張って我慢しようとしているところへ、うしろの方に人の気はいがしたので、ビックリして振り向いてみると、すぐに奇妙な恰好をした小男と顔を合わせた。
背の高さは五尺足らず……ちょっと一寸坊といった感じである。年は四十と七十の間ぐらいであろうか。色が真黒で、糸のように痩せこけているので見当が付きにくい。白髪頭を五分刈(ぶがり)にして分厚い近眼鏡をかけて、顎の下に黄色い細長い山羊髯(やぎひげ)をチョッピリと生やしている。それが灰色の郡山の羽織袴に、白足袋(たび)に竹の雪隠草履(せっちんぞうり)という、大道易者ソックリの扮装で、吾輩の直ぐ背後(うしろ)に突立っていたんだからギョッとさせられた。