후리가나로 읽는 일본 고전
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ようねんじだい
幼年時代・晩夏
堀 辰雄
堀 辰雄의 幼年時代・晩夏(ようねんじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,965자 · 169화면
すると奥さんも何かといろんな事が気がかりだったのでしょう、折返し今年の夏は自分達がそちらへ行くから誰にも貸さないで置いてくれという御返事がありました。
「夏になって、また豆の花の咲く頃になると、日向さんの奥さんはお嬢さんと女中とを連れて、五年ぶりでこちらへお見えになりました。その五年の間にあの鷹揚な奥さんもどれほど御辛苦をなすった事だろうと案じていましたが、お会いしてみると、肩のあたりに心もち窶れをお見せになっている位なもので、殆ど以前とはお変りになっていません。お嬢さんの方はもう二十を越されて、ますますお母様似になられて、年にしては少しふとり過ぎる位にふとって、豊かな感じのお嬢さんになっていられました。その方たちがふたりで住まわれるにはあの豆の花の咲いた家だけでは少々狭過ぎるほどの感じでした。爺やはまた裏の掘立小屋にひっ込んでしまいましたが、喧嘩相手の婆さんは居なくとも、今年は何か張りがあるようで、しかし相変らず黙々として何から何まで一人でやっていました。ひさしぶりに畑仕事にも精出している爺さんを相手にして、奥さんやお嬢さんのいかにも屈託なさそうな笑い声なぞが時ならず豆棚の奥から起ったりして、その小家の何もかもが再びもとのように蘇ったようでした。