일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ようねんじだい

幼年時代・晩夏

堀 辰雄

堀 辰雄의 幼年時代・晩夏(ようねんじだい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 85,965자 · 169화면

아오조라 문고

そんな寂しいくらいの路地のなかに、いつも生気を与えているように見えるのは、彫金師の一家だけである。ずっと奥の、別棟になった細工場からは、数人の職人がいつもこつこつと金物を彫っている仕事の音が絶え間なしに聞えて来るのであった。……

その年の春頃から、その彫金師の、それまでは家人だけの出入り口になっていた、蔦などのからんだ潜り戸に「古流生花教授」という看板がかかるようになった。その数カ月前から立派な白髯の老人がいつも大きな花束をかかえて屡その家に出はいりしていたが、そんなことを好きな一面のあるこの家の夫婦をおだてて、そこをとうとう自分の出張所にしたのである。それからやがて木曜日ごとに、町内の娘たちが五六人それを習いに来るようになった。そうしてその午後になると、その路地には、いままでに聞いたことのない、花やかな、若い娘たちの笑い声が起るようになった。……

その日だけは、息子の弘は、中学校から帰ってくると、自分の勉強間にしている奥座敷が娘たちに占領されているので、いつもお向うの、おばさんの家へ追いやられてしまう。おばさんの家は狭かったが、格子戸を開けて入ったすぐ横の三畳が茶の間になっていて、そこの長火鉢の前でおばさんはいつも手内職をしているきりなので、弘は奥の八畳の間を一人で占領して、茶ぶ台を机の代りにして、その