후리가나로 읽는 일본 고전
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かげのないはんにん
影のない犯人
坂口 安吾의 影のない犯人(かげのないはんにん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 11,032자 · 23화면
ヤブヘビの巻
これだけで済めばよかったのだが、それから間もなく一作氏が原因不明の病気になってフラフラと床についてしまった。そこで貞女花子夫人が立腹して、並木先生の立入り禁止を発令し、よそから医者をよんだのだ。
この報告がてら、光一は三先生を訪れて、真実を伝える喜びに於て、事のテンマツをチク一打ち開けて語った。そして、三先生を慰める意味に於てか、真実を伝える喜びに於てか、次のように話を結んだ。
「要するに、彼女は今のところは貞女です。貞女そのものですね。自己の本態についてはあくまで無自覚ですからね。要するに、それだけですよ。これからがタノシミだと仰有るのですか。ハッハ。イヤなお方だ」
ヤブヘビの巻
並木先生が前山家の出入り禁止をうけることは、一軒のオトクイを失うという意味だけでは済まないのである。
並木病院の建物は前山家のものだ。前山家の先代はゼンソクその他の持病に難渋していたために、並木先生に学資をだして医学校を卒業させ、別荘の隣に病院を建てて与えたのである。だから前山家の出入り禁止をうけると、彼の医者としての信用も、人間としての信用も根こそぎ失われるばかりでなく、医者の看板も住む家も失わなければならなくなる怖れがあった。