후리가나로 읽는 일본 고전
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ふくいんさつじんじけん
復員殺人事件
坂口 安吾의 復員殺人事件(ふくいんさつじんじけん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 96,621자 · 195화면
目をさますと、別世界。四囲の情況はガラリと変って、昨夜の何倍もの警察官がつめかけている。みんな大活動で、私などには目もくれない。戸外へでると、新聞社の自動車が東京本社からワンサとつめかけていて、私はたちまち、記者たちにつかまってしまった。
「ここは矢代さんの親戚ですか」
「一面識もない家だよ。なんにも知らないんだからカンベンしてくれたまえ。ネタを仕入れたいのはこッちの方で、顔見知りの警官をさがしているところだよ」
「矢代先生。たのむ。弟子にしてくれ」
「なんだい、キミは」
「弟子にしてくれよ。たのむから。アンタの行くところへオレをつれてってくれよ。病院へかつぎこまれた娘は美人だってね」
「すごい美人だな。ゾッとするほど冴えた顔だよ」
「ワアー、すげえ。部長。毒をのまされた娘は、帝銀事件の何とかさんの何倍もシャンだそうですぜ」
「バカ。帝銀事件は来年起るんだ」
ようやく記者の包囲を脱して門内へ逃げこむ。ここからこッちは、新聞記者はもぐりこめない。
ようやく巨勢博士をつかまえた。係官一行は外部から侵入した足跡の調査を終ったところであったが、まったく跡がない。土が乾いているし、石伝いに歩ける部分が多く、古い足跡がみだれていて、どれといって一つをつかみだすことができない。