일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ただなおきょうぎょうじょうき

忠直卿行状記

菊池 寛

菊池 寛의 忠直卿行状記(ただなおきょうぎょうじょうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 23,602자 · 47화면

아오조라 문고

然るに、今は天下の諸侯の何人よりも真っ先に、大御所から手を取って歓待を受けている。

自分には伯父に当る義直卿も頼宣卿も、何の功名をも挙げていない。まして同じく伯父に当る越後侍従忠輝卿は、七日の合戦の手に合わず散々の不首尾である。伊達、前田、黒田という聞えた大藩の勲功も、越前家の功名の前には月の前の螢火よりもまだ弱い。

こう考えると、忠直卿は家康の過ぐる日の叱責によって、一旦傷つけられようとした他人に対する優越感が、見事に回復されたばかりでなく、一旦傷つけられただけにその反動として、回復されたそれは以前のものよりも、もっと輝かしい力強いものであった。

こうして越前少将忠直卿は、天下第一人といったような誇りを持しながら、その年八月、都を辞して揚々とした心持で、居城越前の福井へ下った。

二

越前北の庄の城の大広間に、いま銀燭は眩いばかりに数限りもなく燃えさかっている。その白蝋が解けて流れて、蝋受けの上にうずたかく溜っているのを見れば、よほど酒宴の刻が移っているのであろう。

忠直卿は国に就かれて以来、昼間は家中の若武士を集めて弓馬槍剣といったような武術の大仕合を催し、夜は彼らをそのままに引き止めて、一大無礼講の酒宴を開くのを常とした。