후리가나로 읽는 일본 고전
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かいきいっせきばなし
怪奇一夕話
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 怪奇一夕話(かいきいっせきばなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 8,745자 · 18화면
そこを通りかかると、叔父は兎角によろよろして田の中に踏み込もうとする。最初は酔っているのだと思っていたが、幾たび注意しても田の方へよろけて行くのである。そのうちに、連れの藤井が何を見たか俄に叫んだ。
「畜生、化かしたな。」
見ると、田を隔てた向うの大樹の下に、一匹の狐がいる。狐は右の前足をあげて、恰も招くような真似をしているのである。叔父はそれに招かれて、よろけて行くらしい。それに気が注いて、父も畜生と呶鳴った。それと同時に、刀を抜いて高く振りかざすと、狐は早々に逃げ去った。その後は叔父もよろけなくなった。曩によろけている間は、むやみに眠気を催したそうである。狐が人を化かすと伝えられるのは、こう云うたぐいであろうと、父は常に語っていた。
河獺もいたずら者である。普通の人は狐や狸を眼のかたきにしているが、他国は知らず、江戸辺では狐狸よりも河獺の方が妖物であったように聞いている。今日ではだんだんに埋められ、或は狭ばめられて仕舞ったが、江戸時代には郡部は勿論、市内にも所々に小川や大溝があった。河獺はそこに巣を作っていて、或は附近の人家を襲い、或は往来の人々をおびやかした。