후리가나로 읽는 일본 고전
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あしのうら
怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像
蘭 郁二郎
蘭 郁二郎의 怪奇探偵小説名作選7 蘭郁二郎集 魔像(あしのうら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 109,233자 · 223화면
しかし彼女は、矢張り川島に眼を灑いだまま
「さあ、いいえ……」
といったような無意味な言葉を、口の中で二言三言つぶやいただけだった。
いずれにしても、この木と草と土以外に生物といえば虫けら位しかいはしまいと思われていた鬱蒼たる森の、その急傾斜な崖に囲まれた沼のほとりに、十八九かと思われる美少女がただ独りぽつねんと小舟に腰をおろしていた、ということはどう考えても奇妙至極なことであった。最初のギョッとした愕きが覚めて来るにつれて、川島は今度はその疑問にしっかり胸を抑えられてしまった。
彼女は相変らず無言だった。而も彼女はひどく美しいのだ。それは全く予期もしていなかった山の中で、ひょっくり逢ったという特別な条件ばかりでなしに、たしかに都会の中に混ぜ込んでも、くっきりと一際目立つに違いないと思われるほど、彼女は美しいのだ。それは決してのしかかって来るようなアクティヴな美しさではなかったけれど、丁度その彼女の纏っている聊か流行おくれなワンピースの碧羅が、しっくりと吸い附くように似合うような、静かな柔かな美しさであった。
川島はいままで、これほどに緑の服の似合う少女を見たことがなかった。