후리가나로 읽는 일본 고전
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あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 悪魔の紋章(あくまのもんしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 151,280자 · 301화면
「僕らは無断であの空家へ忍び込むのだからね。そのつもりで、通行人などに怪しまれないように」
博士は小声に注意を与えながら、足音も盗むようにして、空家の裏側の路地へ忍び込んで行く。細い路地には電燈もなく、全くの暗闇である。その闇の中を、手探りで、二人の洋服男が影のように忍んで行く有様は、若し第三者が見たならば、探偵どころか、恐るべき夜盗の類と早合点したことであろう。
空家の勝手口に辿りつくと、先に立った博士は、ポケットから鍵束のようなものを取出して、それをあれこれと戸の錠前に当てがっていたが、忽ち易々と錠をはずし、ソッと板戸を押し開いて、真暗な土間へ入って行った。
いよいよ夜盗である。博士は錠前破り専門の盗賊も及ばぬ巧みさで、空家の戸締りを開いたのだ。
「林君、ここで靴を脱ぐんだ。声を立ててはいけないよ。わしがいいというまでは、無言の行だ。いいかね、忘れても音を立てたり、声を出したりするんじゃないよ」
博士は暗闇の土間に立って、林助手の耳に口を寄せ、やっと聞える程の囁き声で命じた。
靴を脱いで、板の間に上り、手探りで、博士のあとについて行くと、博士は中の間と覚しき部屋で立止り、林助手の肩を押えて坐れという合図をして、自分も、その暗闇の中に胡坐をかいた。