후리가나로 읽는 일본 고전
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あくまのもんしょう
悪魔の紋章
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 悪魔の紋章(あくまのもんしょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 151,280자 · 301화면
と小刻みの呼吸の音が聞えて来る。
「オヤ、それじゃ、相手も怖がっているのだな。あの烈しい息遣いはどうだ」
それと悟ると、林助手は俄かに勇気が出て来た。
「よしッ、思い切って、懐中電燈で照らしてやれ」
彼はいきなりそれを点じて、人の気配のする方角を、パッと照らして見た。
すると、その丸い光の中に、案の定、一人の異様な人物が蹲まっていた。
古ぼけた黒の背広服の襟を立て、黒のソフト帽の鍔をグッとさげて冠っている。そのソフト帽の下から、大きな眼鏡がギラギラと光って見える。ひどく小柄な弱そうな奴だ。その姿を見て、林はまた一段と勇気をました。
パッとさし向けられたまぶしい光に、その人物は思わず顔を上げて、こちらを見たが、それはまるで追いつめられた小兎のようにオドオドした、見るも哀れな表情であった。
細面の女のように優しい顔が、恐怖に青ざめ歪んで、目には涙さえ光っている。「どうか見逃して下さい。お願いです、お願いです」と手を合せて拝まんばかりの様子である。
「ナアンダ、こんな弱々しい奴だったのか。よしッ、それじゃ一つ引っとらえて、手柄を立ててやろう」
林はますます大胆になって、無言のまま、ノソノソとその方へ這い寄って行った。