후리가나로 읽는 일본 고전
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おしみなくあいはうばう
惜みなく愛は奪う
有島 武郎
有島 武郎의 惜みなく愛は奪う(おしみなくあいはうばう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 79,397자 · 159화면
若し果してそうならば、社会生活と個人生活とはたしかに軒輊するであろう。私にはそうは思われない。社会の欲求もまたその終極はその生活内部の全体的飽満にあらねばならぬ。縦令現在、その生活の基調は智的生活におかれてあるとも、その欲求としては本能的生活が目指されていねばならぬ。社会がその社会的本能によって動く時こそ、その生活は純一無雑な境地に達するだろう。
ここで或る人は多分いうだろう。お前の言葉は明かにその通りだ。進化の過程としては、社会もまた本能的生活に這入ることを、その理想とせねばならぬ。けれども現在にあっては、個人には本能的生活の消息を解し、それを実行し得る人があるとしても、社会はまだかかる境地に達せんには遠い距離がある。かかる状態にあって、個人生活と社会生活とが軒輊するのは当然なことではないかと。
私はこの抗議を肯じよう。然しこの場合、改めねばならぬのは個人の生活であるか、社会の生活であるか、どちらだ。両者の間に完全な調和を持ち来すために進歩させねばならぬ生活は、どちらの生活だ。社会生活の現状を維持する為めに、私達はここまで進んで来た個人生活を停止し若しくは退歩させて、社会生活との適合に持ち来さねばならぬというのか。