일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あいとにんしきとのしゅっぱつ

愛と認識との出発

倉田 百三

倉田 百三의 愛と認識との出発(あいとにんしきとのしゅっぱつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 64,420자 · 129화면

아오조라 문고

しかし君と僕とはきまりの悪い、辛そうな顔して訣れた。汽車がゆるゆる動き出す。君が窓に肱杖突いてこちらを見てる。僕がときどき後を振り向く。そのたびごとに君の姿が遠く小さくなる。そのうち君と僕とは全く訣れてしまったのである。手持無沙汰に、あの麦藁帽子を被って、あのマントとあの袋とを携えて、プラットホームの一隅に四十分もつくねんとしていた僕の姿をば、三日前の夕暮れには共に暢々して眺めた風景にこのたびは君一人で面接しながら察してくれたであろう。

とにかく再び汽車に乗った。君と別れて取り放されたように淋しく疲れた私の胸はまたもややるせない倦怠に襲われねばならなかった。

明くれば五日黎明、しとしとと降る京の雨の間を走る電車に乗せられて私はS君の宿を訪るる身であった。朝飯をすまして私とS君とは春雨に烟った東山に面する一室に障子を閉め切って火鉢を隔て向き合う。私が鎌倉、逗子、東京の近況、君やH子さんのことなど話して聞かす。しかし楽しく暖かく君と遊んできた私には、その後は淋しくもあり、悲しくもありしてならなかった。S君と私との間にはかなりぼんやりしてる一枚の帷が下がってる。