후리가나로 읽는 일본 고전
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あいとにんしきとのしゅっぱつ
愛と認識との出発
倉田 百三
倉田 百三의 愛と認識との出発(あいとにんしきとのしゅっぱつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 64,420자 · 129화면
S君は気のおける人だ。うち解けてくれない。どうしたらS君と心おきなく楽しく話せるのだろうかと思わざるを得なかった。君の言葉を借りて言えば、S君の感情はルードである。どうかするとS君のこの傾向が鋭く感じられたので京都においてはただ自然美に恵まるるのみであった。夕暮れ、私ら二人は知恩院を訪うた。雨晴れの夕暮れの空に古色蒼然たる山門は聳えていた。ああこれぞ知恩院である。山門であると思いながら、私共はそれを潜った。春雨を豊かに吸うた境内の土、処々に侘しく残った潦、古めかしい香いのする本堂、鬱然として厳しく立ち並んだ老木の間には一筋の爪先き上りの段道がある。その側には申し訳のような谷川がある。私共は肩をならべて登った。
もともと君でも僕でも真心より尊き美に憧るる者である。一個の生を享けてその生の骨子たらしめんとするのは「尊きもの」である。一枚の紙のみ張ってある組子の無い障子はこの間まで春風を心地よく受けてふわりふわりとしていた。秋風の寒さが吹いて来たときこれでは堪らない。何か確然としたものはないかしらと気がついた。君でも僕でもこの確乎したものは「尊きもの」