후리가나로 읽는 일본 고전
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ばしゃ
愛の挨拶・馬車・純粋小説論
横光 利一
横光 利一의 愛の挨拶・馬車・純粋小説論(ばしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 40,699자 · 78화면
なことといっては、もう此の世には存在しないのだ、一番人の恐れる死ぬということだって、あの村の人にとってはそれは生きていることよりも良いことなんだから、ああなれば、もうわたしの易も一層何の役にも立たなくなる。どんな悪卦が出ようとも、あそこの人にとっちゃ良いことばかりなんだから、いや、あれこそまことの天国ともいうべきものだろう。つまり、神秘そのものとはあの村のことだ。」
由良は紳士のいうことをしばらくは何の疑いもなく聞いていたが、突然そのとき、彼の言葉そのものよりも彼の顔面に漂い出した奇怪な微笑に気がつくと、これはまだ此の人も狂人からすっかり癒っていないのに違いないと疑い出した。しかし、それにも拘らず、由良は湯の中から延び上って紳士の指差した侘しげな寒村を見降ろしていると、紳士を今まで疑っていたのとは反対に、それではいつか聞いたことのある癩患者達のいる村というのはもしかしたらそこかもしれないと思われて、だんだん寒さが岩の底から沁み上って来るように感じられた。紳士は由良がいつまでも黙って不幸な人々を想像しながら立っていると、これから自分の宿へ一緒に行く気はないか、行けば宿にある運命学の専門書を貸してやるから、是非一緒に来るようにとしきりにすすめるので、それで由良もふとそんなら遊んでいる暇に易道でもひとつ勉強し