후리가나로 읽는 일본 고전
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ばしゃ
愛の挨拶・馬車・純粋小説論
横光 利一
横光 利一의 愛の挨拶・馬車・純粋小説論(ばしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 40,699자 · 78화면
湯に蒸されれば冷えるまで岩の上へ寝そべり、冷えればまた浸りして、一日中動かなくとも黙っていようとも誰に気兼ね一つする要さえない。それに新しい湯の客といっては由良以外にないのだから、一度逢って病人の質さえ知ればもう誰も恐れる必要はないのであった。それで由良も今は何を心配しようとももうこうしているより仕方がないのだし、出来る限りはのんびりすることに気をつけて、湯にいるときには、村で共同に飼ってある鹿が近かよって来ると鹿と遊んだり、岩の上に寝そべっては湯口に黄色く沈澱している硫黄をとって溜めてみたり、湯の底に生えている藻の花を眺めたり泳いでみたりして楽しむことにつとめてみた。しかし、物を考えてはならぬと注意してぶらぶら遊んでいることは、殆ど死にさえ近い退屈なことだと、彼はだんだんに思い始めた。
そういうある日、由良はいつものように湯へいくと、いままでそこで一度もみたことのない五十過ぎのまるまると頭を剃ってはいるが、立派な紳士が一人、筮竹を持って岩の上に坐っていた。その紳士は由良を見つけると、しばらく顔や身体をじろじろ見ていてから、「君、君の運勢をひとつ見てあげよう。