후리가나로 읽는 일본 고전
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おしいれずいひつ
押入れ随筆
吉川 英治
吉川 英治의 押入れ随筆(おしいれずいひつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,648자 · 14화면
真珠の王冠
現に私なども、小田原の“ちんりう”という店へたのんで、大きからず、小さからず、また、わる酢ッぱくないようなのを、とくに頼んで折々に用いている。そこで、そんなに言う梅干の美味さとは、どんな味かと訊かれたら、さあなんと言おうか。ちょっと、たとえる言葉にこまる。しいて言うなら“禅味”がある物とでも、ごまかしておくほかあるまい。
梅干のタネを、おく歯でカリッと噛み割ると、私たちの子供のころ“天神サマ”とよく言った白いタネの中の種肉が出る。あれを噛むと、昔の深窓の支那美人と接吻したような、一種えならぬ香気がする。前後、たった一度の経験だが、かつて北京飯店で、そのテンジンサマだけを集めたのを、スープの底にひそめて、ただ見ると、スマシの汁ばかりかと見える中国料理の吸い物にぶつかったことがある。忘れられない香味であった。その後は、たえてこの献立ての一品に会ったことがない。
真珠の王冠
このあいだ、東京まつりの前夜祭に、ミス東京コンテストの審査員たちが集まった。場所は外苑の体育館ステージだった。私もその一人だが、審査員十数名のほとんどは、年老った者ばかりであった。鳩山薫子さんはじめ、佐佐木茂索氏、伊東深水氏、大仏次郎氏、伊藤道郎氏、奥野信太郎氏など、たれもかれも、みな、眼に見るだけでも、寿命のクスリになるような顔して、ご苦労さま