후리가나로 읽는 일본 고전
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くろかべ
文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁
泉 鏡花
泉 鏡花의 文豪怪談傑作選 泉鏡花集 黒壁(くろかべ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 72,070자 · 143화면
た、というのに、お前さん、いい度胸だ、よく可怖くないね、といいますとな、おっかさんに聞きました、簪を逆手に取れば、婦は何にも可恐くはないと、いたずらをする奴の目の球を狙うんだって、キラリと、それ、ああ、危い、この上目を狙われて堪るもんでございますか、もう片手に抜いて持っていたでございますよ、串戯じゃありません、裁縫がえりの網代の娘と分っても、そのうつくしい顔といい容子といい、月夜の真夜中、折からと申し……といって揉み分けながらその聞手の糸七の背筋へ頭を下げた。観音様のお腰元か、弁天様のお使姫、当の娘の裁縫というのによれば、そのまま天降った織姫のよう思われてならない、というのである。
こうしたどの話、いずれの場合にも、あってしかるべき、冒険の功名と、武勇の勝利がともなわない、熱海のこの按摩さんは一種の人格しゃと言ってもいい、学んでしかるべしだ。
――処で、いま、修禅寺奥の院道の三宝ヶ辻に於ける糸七の場合である。
夜の霧なかに、ほのかな提灯の灯とともに近づくおぼろにうつくしい婦の姿に対した。
糸七はそのまま人格しゃの例に習った、が、按摩でないだけに、姿勢は渠と反対に道を前にして洋杖を膝に取った、突出しては通る人の裳を妨げそうだから。