후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 186,659자 · 372화면
城下で、上杉家の兵に、怪しまれたが、兵の付添いをうけて、城門へ行き、
「春日山の太守景勝様には、当城に御在陣ときき、主人羽柴筑前守様にも、千載の好機なれ、ぜひとも、一夕お会い申したいと、陣旅の寸暇をさいて、富山よりこれへ参ってござる。……越水まで、お渡り下さるるもよし、また、主人がここへお訪ねしてもよいと申されます。景勝様の思し召しのほど、如何にや、お伺いに参ってござる」
と、部将を通じて、城中へ申し入れた。
――これは、上杉家の家中の者を、ほんとか? と、眼をまろくするほど、驚かせた。
「まさか、嘘でもあるまい」
とは云い合ったものの、時めく、大坂城の秀吉が、何の予告もなく、突忽として、越後の一城下へやって来るなど、余りにも、信じられない気がしたものらしい。
「どうぞ、ともかく、御書院まで――」
と、使いの木村秀俊は、疑われつつ、城内の一室へ、案内された。
待つ間ほどなく、
「自分は、景勝の臣下、直江と申す者ですが」
と、年ごろまだ二十六、七歳の若い武士が、平服を着、いんぎんな態度で、あいさつに出た。
秀俊は内心、こう伝えたら、景勝自身で倉皇と出てくるかと思いのほか、平服の若侍がただ一人、あいさつに出たので、ちょっと、平静をうごかした。