일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면

아오조라 문고

ついに、耐らなくなって、

「ひッ――退けいッ」

四、五騎の将が、悲壮な声をしぼりながら駒を返すと、もうそのうちの一名は朱にまみれて落ち、一名は馬を撃たれて、いななく馬の背から振り飛ばされた。

しかし、敗れれば敗れるほど、強くなるのが甲軍の本質である。最初の猛襲に、ほとんど三分の一を失ったが、どうッ――と退くやいな再び新手の勢が木柵へ迫って来た。まだ血ぬられた三万の杭に滴る生血も乾かないうちに――。

「待っていた」

と、ばかり柵内からの銃火は直ちにそれへ答えた。

眼前、戦友の血にそめられた木柵の一線を睨みながら、甲軍の猛卒勇将は、

「死ねや」

「死に渡れッ」

「死楯押して、あとの勢を乗り越えさせよ」

と、励まし合い、喚き合い、尺地も退かぬ勢いを示した。

死楯とは、自身を犠牲として、次に進むものを防ぎ、次の者はまた、次の者のため、楯となって、一歩一歩地を踏み占める悲壮なひた押しのことである。

いかに勇なりといえ、甲軍のこういう強襲は、いささか暴勇に近い恨みもあるように思えるが、この中央軍のうちには、小幡、内藤、原などという兵学にも明るく実戦にも精通している指揮者が参加しているのである。