일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면

아오조라 문고

と、令を伝えて行った。

「お床几を。お床几を」

「いや、お褥のほうを」

信長のまわりから、近習がしきりに噪いでいる。蝉時雨もはたと止むばかりだった。当の信長は、馬頭観音堂の濡れ縁に病葉や塵も払わず腰かけて、ひとりの小姓に金扇で風を送らせていた。

――が、すぐに、夏木立をとおして来る涼風に、汗のひくのを覚えて、

「もう、よい」

と、小姓の手から金扇を取り、それを掌にたたみ込むと、

「忠三郎、忠三郎」

と、小姓組のうちの蒲生忠三郎を呼び、

「その辺に、郷民たちがうずくまっていたようだ。郷民のうちの年老ったものか、名主を呼んで来い」

と、命じた。

蒲生忠三郎氏郷も、ことしもう二十歳になっていた。何事か主君の意はわからなかったが、はいッと、かいがいしく答えて駈け出して行った。

信長は、また、

「小左衛門。――岐阜を出る折にいいつけておいた木綿は、荷駄へつけて来たか」

と、たずね、

「その木綿をこれへ積め」

と、いいつけた。

西尾小左衛門は、部下を連れて、荷駄方から木綿の荷を受け取り、梱を解いて、四、五十端の布を、信長のわきへ積みかさねた。

「……何の御用意か※(疑問符感嘆符、1-8-77)」