일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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しんしょたいこうき

新書太閤記

吉川 英治

吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 197,228자 · 394화면

아오조라 문고

決してお気づかい遊ばしますな」

とのみで、内容のことも、安土の主君の首尾についても、少しも語ってくれないのである。

こういう時、秀吉の母というひとは、寧子にとって、またなき良いお姑であった。良人に代って、自分が一切の世話をして侍くひとであるが、却って彼女が老母のふところに抱かれて安らぐような日が多いのである。

今朝も、老母は、朝早く、

「寧子よ。まだ殿のお目ざめには間があろう。そのあいだに、畑の茄子でももいでおこうかの。茄子もはや秋生りの終りごろである。――籠を持って来やい」

と、誘って、まだ露のふかい、北曲輪の菜園へ出て行くのだった。

清洲に住んでも、洲股にいる頃でも、老母は鍬を離さなかった。ここへ来ても同じである。鍬をもって菜園に出ているときが、この老母にとっていちばん幸福な時のようにさえ見られた。

庭園も広いし、空地も多いが、もとより老母と寧子と、二、三の侍女のすることなので、その耕地はいくらの面積でもないが――でも時折、

「これは、母上様のお作りになったお菜でござりまする」

と、寧子が手ずから一椀の汁に入れて良人の食膳に供する青味ともなり、時には、田楽にした茄子の新鮮さを、秀吉から賞めてもらえる欣しさにはなるのであった。